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私のステロイド歴は生後約半年まで遡る以来30数年、ステロイド剤とは付かず離れずの生活で、物心ついた頃から痒くなってくると、薬を塗っていた。

私は自分がアトピー性皮膚炎が病気であると認識したのは大人になってから。それでも薬を塗れば生活にあまり支障がなかったので大した病気とは思っていなかった。ただ、皮膚科通いは、時間がかかるし、交通費も今思えばかなりかかっていた。
健康保険が使えたので診察料は当時何とも思わなかった。これについても、受診年数が長いので今となっては、大金を使ったなあと思う。健康保険が使えないと、こんなことできない。

アトピー性皮膚炎は薬でコントロールして生活できる状態を保つようにする、という皮膚科学会の医師の話しがある。私の場合も実に上手にコントロールしていた患者だった。何せ30数年間使えたのだから。
でもこの薬、効かなくなると、さあ、大変!強烈な副作用に見舞われるのだ。『こんなことになろうとは…。どうして…?』そんな状態になったアトピー患者は全ての人がそう思うはず。

以下ステロイド軟膏その他を使用していたアトピー患者としての私の記録です。


◆ステロイド軟膏はよく効く?

乳幼児期
★ステロイド剤との出会い

生後約半年で脂漏性湿疹と診断され、フルコート(ステロイド軟こう)を塗っていた。治らなかったので何件かの医者に行ったと聞いている。
大学病院で処方された薬が効かなかったので違う病院で受診、そこでも同じ薬を処方されたので、母は「以前別の病院で、この薬を処方されたが効かなかった」と言い、その病院の医師に怒られたそうだ。

最近はきちんと話を聞いてくれる医師が増えているが、私が子供のころは少なかったのでは、と思う。この時期ずっと症状がでている、ということはなく肌は何ともない状態が続いていた様だが実の所、本人、家族ともほとんど、覚えていない。


学生時代〜20代前半
★ステロイドはよく効くのだ(!?)

この時期、見た目は、アトピーには見えなかった。私の場合、背中、手のひらに湿疹がでるので、他人からは全くと言っていい程わからない、という隠れアトピー状態。当時は、かゆくなると皮膚科に行き、受診し、薬をもらっていた。受診回数は年に数回の時があれば月に数回の時もあった。かゆみが止まると薬を塗らず病院にも行かなかった。かゆくて、つらかったという記憶は殆どない。

小学生の頃は「大人になったら治るから」高校生の頃は「経過の長い病気だから」といつの間にか説明が変わっていた。同じ皮膚科医なのに。
現在では、「アトピーは一生治らないから、薬で症状をコントロールしましょう」若しくは「薬を使うと依存する恐れがあるので様子をみましょう」等、医師により対応が違っているのでは。

高校生の頃、心臓が苦しくなる事が有り、総合病院で検査を受けてみた。心電図に異常がある、ということで大学病院で年に一度、数年間検査を続けた。QTの延長だということだった。
数年前、心電図久しぶりに撮ろうかな、と思い付き検査を受けた。どういうわけだか異常は認められなかった。知らない内に正常になっていたようだ。

最近、なにかの記事で、ステロイドの副作用としてQTの延長が認められると読んだ。もしかして、あれは副作用だったのだろうか…。
で、そういった事も有り、また、運動の習慣もないので激しい運動はしないようになった。
それにしても、である。当時、心電図を担当した医師は、私にこう言った。「あれ?なんて、きめの荒い肌なんや」10代の乙女(!!)に向かって。医師になる人は、人間的に尊敬でき、優しい人ばかり。そう思っていた時の、今もしつこく覚えてるほど、結構傷ついた事件だった。

働き出してしばらくして生命保険に入る事となった。持病とか、薬とか使用していないか尋ねられた。持病はアトピーでその薬を使っていると答えた。が、当時の保険会社の人はそんなの病気の内に入らない、という口ぶりだった。もっとも私の認識もその程度のものだったが。


20代後半〜
★体が弱くなっている?

皮膚科通いとアトピーについて、このあたりから日記に残っている。
当時、『体が弱くなってきている!!』と感じ始めた。単に年のせいかな?という思いもあったが、風邪の治りが悪くなり、薬を飲んでも一向に良くならない状態だった。また、しょっ中お腹を壊してその度、市販薬をのんでいた。頭痛も頻繁でやはり時々薬をのんでいた。(なんて薬好きな人間だったんだろう)

夏の日それまでにない痒みが始まった。夜も半分眠りつつ体を掻いて、その後体が痛くなる、アトピーの人が陥る肉体的にも精神的にも辛い状態だった。
眠れないので、飲み薬に精神安定剤なのか、睡眠薬なのか、が処方されたが夜は相変わらず眠れず、日中眠くなる。仕事中に眠くなったり、とってもキケンだけど車の運転中に眠くなったりした。夏から秋にかけて皮膚科通いが頻繁になる。

いつの頃からか、手には薬が手放せなくなっていた。かかりつけの皮膚科医には「手を洗う度に塗るように」と指導された。塗っても塗ってもピッと切れて血が出たり、べたべた液が出たりしていた。仕事で使う紙類を汚さないように…、そう注意しても薬の油分やしみ出る液が付いてしまう事もあった。

★隠れアトピーの返上

一息ついたのも束の間、春先よりまた、ヒドクなり今まで症状のなかった顔にまで及んだ。皮膚科でもらうステロイドを塗る。この時、私と会った友人は「顔、いったいどうしたんっ?!」と言った。今まで、顔に出なかったので私の持病アトピーを知る友人は少なかったのだ。

秋晴れの休日、数時間外にいた。翌日、顔は腫れ上がっていた。皮膚科医に注意された一言が頭をよぎった。「日光にはあまり当たらないように。」ああ、私は日の当たる事は避けないといけない体なんだ。単純にそう思った。後に知ったがステロイドと日光、相性がよろしくないらしい。

薬も効いているのか効いていないのかという状況に焦りもあったのか健康雑誌にアトピーの文字を見つけると買って読み漁っていた当時。だけど、ステロイドの副作用については全く知らなかった。
アトピー症状は冬、楽になるものの風邪を長期間ひき続ける。そして処方してもらった風邪薬をのみ続ける日々。(つくづく、薬が好きだったんだ…)

春先、初めて花粉症になり、グズグズとつらく内科に行くと、点鼻薬が処方された。4月からまた、アトピーの悪化。そんな事の繰り返しだった。『体が弱ってきている。』そんな危機感を次第に募らせていったのだった。

★そして転機はやってきた

ステロイド離脱の切っ掛けとなった出来事があった。知人が原因不明と言われた病気を、漢方薬の霊芝(さるのこしかけ)を飲んで治したと聞いた。
その後、他の知人が霊芝を飲み始め、調子が良くなっていくのを何例か見た。私も体が弱っているのを何とかしたいなあと、正月休みを前に霊芝を飲み始めた。乾燥させた霊芝を煎じて飲むのだが、苦〜い!!これは効きそう!って感じだった。

飲む内にお腹を下す日が続いたり、肌のかさつきが酷くなったりしたが、『めんけん』といって毒素を出していると説明を受けた。
ステロイドは塗ったり塗らなかったりで次第に肌の状態は悪くなった。アトピーでステロイドを塗った人はそうなるからということを聞き極力塗らないようにした。確かに霊芝を飲んで、肌がぼろぼろなのは私だけだった。

その年の盆休み、徐々に悪化状態だったのが一気に進み、顔は腫れ、全身真っ赤、指は不自由、すでに眠れる状態ではなかった。先ずは顔、首、手、から黄色い液体がタオルをぐっしょり濡らす程出た。それに臭い。
夜はかゆみが増し、首を引っ掻く度、このままどうにかなってしまうんでは…と思った。このまま気がおかしくなるのでは、という不安感をいつも持っていた。

微熱も続き、どうしようもなく我慢できなくなり、盆休みが明けると皮膚科に行くと医師は私を見るなり「これは、酷い…」と絶句した。(そりゃそうだ。体中、なに?これ?状態、鏡を見れば誰?これ?状態だったから)たっぷり朝晩塗るようにとステロイドと飲み薬が処方された。

仕事、行かなければ、気持ちはそうなのに体は動けなかった。気ばかりあせる毎日。仕事に行けない日が増えてきた。数週間、薬を塗っても改善されず、夜は気がたっているし痒いしで眠れず、日中にうとうとするという状態が続いた。

アトピー関連の本をチェックするのは趣味と化していた。
霊芝を続けつつ、強酸性水、死海の塩を溶かしたお風呂、化粧品etc…。霊芝以外に納得いくものには出会えない。

★初めて知るステロイドの副作用

そんなある日、一冊の本に出会った。一時的に温泉の力を借りて、自然治癒力でアトピーを治そう、という民間療法の会社の本に。(今は本屋さんでは見当たらないみたい)ステロイド剤の副作用についても詳しく書かれてあった。だましだまし塗っていたステロイド剤を止めた。まるで自分の事が書かれている様で、霊芝も飲みつつ半年くらいは自分なりにその本を参考に生活してみた。
入浴は温泉水の代わりに浄水した水を使った。温泉使用はどうしてもかなりの費用がかかるのですぐに温泉療法を始める踏ん切りがつかなかった。

それにしても…である。生活習慣、自分では気をつけているつもりだったが、今から思えば悪い、悪い。
睡眠はたっぷり取らない日が続く。(基本的に睡眠は多く取りたい方なので休日に眠っていた)食事は朝食にトーストと紅茶。時には菓子パンになったり。疲れると甘いものを取りがちになったり。
入浴時間は短時間若しくはシャワー。そして社会人になってからは歩くことすら少なくなっていった。移動手段は殆ど車となっていったから。

職場には迷惑をかけ続け、その秋には仕事は当分無理、と判断せざるをえなかった。夜は眠れず夜が明けるころ眠れるといった昼夜逆転の状態で、一日中だるかった。

3月になり体の症状は少しづつ治まってきたかのように見えたが、相変わらず眠れず精神的に限界だなあという思いが募り、費用はかなりかかるかも知れないが、温泉を使用する民間療法を始めよう、と決めた。

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